ミランブログ

2011年からのミラニスタです。アイドルはズラタン。ミランの試合や面白い試合の分析というか感じたことなどを書いていきたいと思います。

NEXTピルロ?イタリアの新星トナーリとは何者なのか

○○2世という単語を皆さんは目にしたことがあるだろうか。おそらくあるだろう。メッシ2世と言われたボージャン・クルキッチイトゥルベなど他にも多くの選手が○○2世という呪われたリュックを背負わされた。

 

あのメッシですらマラドーナ2世と呼ばれたし、イブラヒモビッチファン・バステン2世と呼ばれた。

 

ボージャンイトゥルベの様に○○2世という評価を受けて消えていった選手は多い。しかし、メッシイブラヒモビッチのように一流の選手として今もプレーしている選手もいる。

 

前者2名と後者2名の違いは何かと言えば。メッシメッシとかイブラヒモビッチイブラヒモビッチという確固としたアイデンティティを確立出来たかどうかではないだろうか。今はメッシイブラヒモビッチ○○2世とは呼ぶ人はいないだろう(年齢のせいもあるとは思うが)。

 

さて、今回着目するトナーリだが、彼もまたピルロ2世という呪われたリュックを背負わされてしまった選手である。

 

トナーリピルロ2世という呪われたリュックを下ろし、トナーリトナーリという確固としたアイデンティティを確立できるかどうかは未知だ。しかし、そのポテンシャルはあると思う。そんな選手。

 

というわけで、今回はイタリアの新星サンドロ・トナーリについて書いていきたいと思う。

 

プロフィール

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所属 ブレシア

国籍 イタリア

年齢 18

身長 173

ポジション MF

 

トナーリイタリア・ローディ出身のサッカー選手。ブレシアのユース出身で2017年にトップチームでデビューした。そして先日イタリア代表にも呼ばれた逸材である。

 

 

プレースタイル

トナーリの特質すべき点はボールキープの上手さだろう。懐が深いので、彼からボールを奪うのは非常に至難な業だと思われる。

 

また、ピルロのようにロングキックでゴールから遠い位置でも積極的に相手DFラインの裏を狙いチャンスを作ろうとする選手である。

 

そして、現代サッカーの中盤に1番求められるフィジカルも十分なレベルにあり、守備もガツガツいける。

 

トナーリは1つ1つのプレーを見れば良い選手だが、試合全体を通してのパフォーマンスは未知数だ。

また、守備時のポジショニングやどれだけ攻守に渡って試合をコントロールできるかどうかも未知数である。

 

未知数な点もあるトナーリだが、彼はまだ18だ。素材としてはかなりのものだろう。順調に成長すれば、イタリア代表の中心選手になってくれるはずだ。

 

NEXTピルロ

NEXTピルロという評価がされているトナーリだが、私もトナーリピルロと似た特徴を持った選手であると思う。

 

しかし、ピルロよりフィジカル的にすぐれており、ボールキープに関してもピルロよりフィジカルを活かした持ち方をすることが多い。

 

個人的な感覚としてトナーリが一番近いと思う選手は12-13シーズンのモントリーヴォである。今となっては見る影もないが、あのシーズンのモントリーヴォはゲームメイクしながら高いインターセプト数を記録する素晴らしい選手だったのだ。

 

コンフェデレーションズカップマルキージオをベンチに追いやった選手と言えば、12-13 シーズンのモントリーヴォがどれほど素晴らしい選手だったか分かっていただけるだろうか。

 

もう一度言うが、トナーリピルロと似た特徴を持っている選手である。NEXTピルロという評価は間違ってはいないと思う。

 

しかし、中盤にフィジカルの強さや守備力を求める現代サッカーにおいてNEXTピルロという評価が褒め言葉になるだろうか。

 

14-15シーズンのCL決勝でのユヴェントスの敗北はユヴェントスの敗北という事実だけではなく、ピルロのように華麗ではあるが、フィジカルのレベルや守備力が高く無い中盤の選手がトップレベルでは通用しなくなっているという事実を我々に痛感させた試合だったのでは無いだろうか。

 

レアルマドリードトニ・クロースでは無く、カゼミーロを中盤の底に置いてCLを3連覇したのは偶然では無いだろう。

 

であるならば、NEXTピルロという評価を受けているトナーリピルロと同レベルの選手になったとしてピルロと同じ名声を手に入れることができるだろうか。

私はできないと思う。

 

では、トナーリが目指すべきところは一体何処なのだろうか。

 

目指すべき道

NEXTピルロという評価を受けているトナーリだが、本人はガットゥーゾを好んでいるようだ。ピルロの様な華麗さを持ち、ガットゥーゾのような激しさを持っている現役の選手といえば、ローマに所属しているダニエレ・デロッシだろう。


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デ・ロッシという選手はピルロほど影響を及ぼせる選手では無いが、しっかりとゲームメイクが出来る選手だ。

 

また、リトリート時(引いて守るとき)は的確にスペースを埋められる。前プレもガツガツ行ける。そしてかわされ無いだけの身体能力も持つ選手だ。

 

フィジカルのレベルも高く、しっかりボールを刈り取ることが出来る。

 

しかし、アジリティに関しては優れているとは言えない。スライディングなど身体を投げ出すのタイミングが完璧なのでうまく隠している。これらから分かる通り守備者としても超一流なのだ。

 

そしてキャプテンシーもある素晴らしい選手だ。

 

個人的にデ・ロッシに並ぶアンカーの選手はシャビ・アロンソ(今は引退している)だけだと思っている。どこに行っても活躍できる選手はこの二人だけだろう。

 

デ・ロッシの欠点と言えば、熱くなると少々プレーが荒くなることくらいではないだろうか。

 

レジスタ的な要素も残しつつ現代サッカーの中盤としても高い守備力を持っているデ・ロッシのような選手というのがトナーリが今後が目指すべき道だと思う。

 

そしていつの日かピルロ2世という肩書きでは無く、トナーリという選手としてのアイデンティティを確立する選手になってくれると信じたい。

 

恐らくトナーリのポテンシャルを見れば、このままブレシアでキャリアを終えることは無いだろう。次にどこに移籍するかで彼のキャリアは変わってくる。そんな気がする。彼が引退するときにあのチームは良いチームだったといえる様なチームに移籍してほしい。

 

そして、ミラニスタの私としてはそのチームがミランであることを願いたい。

 

拙い文章でしたが、最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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